SOLUTION
検査室支援情報
Lab Column
診療報酬改定で答申、不採算項目を引き上げへ
中央社会保険医療協議会(以下、中医協)は2月13日、2026年度診療報酬改定を答申した。臨床検査関連では、医療技術評価分科会で不採算とされた検査項目の点数が引き上げられたが、全体的には据え置かれた項目が多く、小幅に引き下げられた項目も見られた。
答申書とともに公表された個別改定項目では、質の高い臨床検査の適切な評価としてE3区分で新規申請された「アスペルギルスIgG抗体」(390点)を挙げた。この項目は2024年7月17日の中医協総会で「D012 感染症免疫学的検査 42 (1→3)‐β‐D‐グルカン」の2回分の準用保険点数で算定することが承認されていた。
2025年12月5日の中医協総会では、「迅速なフィブリノゲン測定」を評価する審議が行われ、どのような評価になるのかが注目されていた。後天性低フィブリノゲン血症患者に対して、フィブリノゲン製剤の投与の適応判定が求められており、答申では迅速に測定を行った場合に150点の加算を認めた。手術室などで検査を行うことを求めているためPOCTによる検査が適応になると考えられ、今後POCTの評価がどうなるか注視したい。
このほか評価された項目として、「フィブリン・フィブリノゲン分解産物(FDP)定量」が80点から95点に、「ABO血液型」「Rh(D)血液型」はどちらも24点から39点に引き上げられた。「フィブリン・フィブリノゲン分解産物(FDP)(尿)」は72点から77点に、「髄液一般検査」は62点から77点に引き上げとなった。
一方、引き下げられた項目として、「アデノウイルス抗原定性(糞便を除く)」が179点から174点に、「SARS‐CoV‐2核酸検出」が700点から650点に引き下げられたのが目にとまった。
さて、「検体検査管理加算(Ⅱ)(Ⅲ)(Ⅳ)」は、パニック値の閾値の設定などを行うことが望ましいことが要件に追加された。加算(Ⅲ)は300点から330点に、加算(Ⅳ)は500点から550点に増点される。
タスクシフト・シェアやチーム医療の推進の観点から、今回の改定で「看護・多職種協働加算」が新設された。特に高い重症度や医療・看護の提供が必要な病棟に看護配置基準を超えて看護職員、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、管理栄養士、臨床検査技師のいずれかが配置された場合算定できる。加算は2つに分かれ、「急性期一般入院料4」を算定する患者は加算1(1日につき277点)を、「急性期病院B一般入院料」の患者は加算2(同255点)を算定できる。
オンライン診療において、医師(D)to 患者(P)with 看護師(N)における検査や処置等の算定方法が明確化された。看護師等といる患者に対して情報通信機器を用いた診療の際、生体検査など一部の検査を実施した場合、「看護師等遠隔診療検査実施料」として1種類の場合100点、2種類以上の場合150点(どちらも1日につき)を算定できる。
このほか2024年度改定で登場した「医療DX推進体制整備加算」は見直され、初診料、再診料、外来診療料および入院料の加算として、「電子的診療情報連携体制整備加算」(15点、9点、4点の3種類)が新設された。
他にも注目すべき項目があるため、続報を掲載する。なお、今回の改定は前回と同様、6月実施とみられる。
2026.02.17